「家族で海外生活をしてみたい」
夢はどんどん膨らんでいましたが、わが家には大きな問題がありました。
英語を話せる人が、ほとんどいません。
べべは子どもの頃にアメリカで暮らした経験がありますが、ポニーの英語力はほぼゼロ。
子どもたちも英語に触れてはいるものの、自分の気持ちを英語で伝えるのはまだ難しい状態でした。
海外で暮らせば、買い物、家探し、子どもの学校とのやり取り、病院の受診まで基本的には英語です。
「Hello」と「Thank you」だけで、家族5人の海外生活を乗り切れる気はしません。
そこでポニーは考えました。
「1年間の海外生活を始める前に、少し英語を勉強した方がいいのでは?」
今さらですが、かなり重要なことに気づきました。
セブ留学は、1対1だから逃げられない
留学について調べていると、よく出てきたのがフィリピン留学でした。
特に目についたのが、セブ島の語学学校です。
調べた当時、セブの語学学校では、先生と生徒が1対1で学ぶマンツーマン授業が多いと紹介されていました。
グループ授業なら、英語が得意な人に任せて黙っていることもできます。
しかし、1対1では逃げられません。
自分が話さなければ、授業が進まないのです。
英語力ほぼゼロのポニーにとっては恐ろしい環境ですが、逃げられないからこそ効果があるのかもしれません。
「本格的な海外生活の前に、セブで少し英語を勉強してから行くのはどうだろう」
そんな案が浮かびました。
子どもたちは、聞けるけれど話せない
子どもたちは以前から、英語のアフタースクールへ通っていました。
ただし、単語や文法を机に向かって勉強するというより、外国人の先生と遊びながら英語に触れるスタイルです。
そのため、外国人に対する抵抗感はあまりありません。
簡単な英語なら、表情や身ぶり、その場の雰囲気から何となく理解できることもあります。
英語を聞く「耳」は、少しずつ育っていました。
しかし、自分の考えを英語で伝えようとすると、言葉が出てきません。
「一緒に遊びたい」
「分からない」
「困っている」
日本語なら簡単に言えることでも、英語になると止まってしまいます。
聞けば何となく分かる。
でも、自分からは話せない。
ポニーも含め、典型的な日本人英語でした。
まずセブ、その後に1年間の海外生活?
この頃に考えていたのは、二段階の留学です。
最初にセブ島へ行き、数週間から1か月ほど英語を学ぶ。
そこで英語を聞いたり話したりすることに慣れてから、別の国で本格的な海外生活を始める計画です。
数週間で英語がペラペラになるとは思っていません。
それでも、
「ゆっくり話してください」
「もう一度お願いします」
「分かりません」
と言えるだけでも、海外生活の不安は少し減るはずです。
子どもたちも、自己紹介や簡単な気持ちを伝えられれば、現地校に入ったときに少しは楽になるかもしれません。
セブ留学は、英語が苦手なポニー家にとって、魅力的な準備方法に見えました。
ただし、わが家は何でも5人分
問題は、やはりお金です。
わが家は夫婦と子ども3人の5人家族。
もし全員が授業を受けるなら、授業料もほぼ5人分。
航空券も5人分。
宿泊費も食費もかかります。
留学サイトで1人分の料金を見るたびに、頭の中で「×5」を計算します。
そして現実に引き戻されます。
親子2人の留学プランはたくさん見つかりましたが、5人家族の情報はほとんどありませんでした。
セブ留学のあと、さらに別の国で1年間生活するとなれば、その分だけ費用も増えます。
英語の準備はしたい。
でも、家族5人分の費用はできるだけ抑えたい。
そこでポニーは、別の方法を考え始めました。
「海外で働きながら暮らすことはできないだろうか?」
べべは医師。
ポニーは看護師。
日本で持っている医療資格を使えば、外国でも何か仕事ができるのではないか。
次は、医師と看護師が海外で働く方法を調べることになります。
しかし、そこで分かったのは、
日本の資格を持っていても、英語が話せなければ簡単には働けない。
という厳しい現実でした。
ポニーの留学リサーチは、また新しい沼へ進んでいきます。


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